クレーンゲームの景品の開封例94:ラブライブ!サンシャイン!! Q posket -想いよひとつになれ 桜内梨子/国木田花丸/黒澤ルビィ/津島善子-

今回は「Qposket」です。開封を通じて重心の意図的操作について紹介したいと思います。これまでも何度か話に挙げていますが、人気タイトルで連続して複数のキャラクターが登場するシリーズだと、どこかのタイミングで重心が「操作」されることがあります。果たして「操作」とはどういうことでしょうか、早速見ていきましょう。

開封
1.桜内梨子

本景品は、厚紙仕切り形式(上下固定式)です。正面から見ると少し分かりにくいですが、裏面に寄せてあることが分かります。

中を見てみましょう。厚紙の中で頭部を上にして景品が配置されています。厚紙に切り込みがありますが、上部の切り込みでリボンを、下部の切り込みでスカートを固定する意図があったことが分かります。重い頭部が上側に置かれたため、重心は「中」でした。

2. 国木田花丸

桜内梨子と同じく厚紙に切り込みが入っていることが分かります (スカートが見えます)。

中を見てみましょう。今度は厚紙の中で頭部を下にして景品が配置されています。厚紙の切り込みによって、スカートを中央付近に固定する意図があったことが分かります。重い頭部が下側に置かれたため、重心は「下」でした。

3.黒澤ルビィ

今度は厚紙に切り込みはありませんが、頭部を下側に配置してあるため、重心は「下」でした。

4.津島善子

頭部を上側に配置してあるため、重心は「中」もしくは「下(中寄り)」でした。配置から頭部を上寄りにする意図はあったと思いますが、今回は切り込みがなく胴体による底上げ効果が弱いので、実質「下」になった個体もあったようです。

以上見てきた通り、重心が「中」と「下」のケースが混在していることが分かります。そして「中」のケースでは、ある程度重心を上側に寄せようという意図が読み取れます。重い頭部をわざわざ上側にするメリットは、破損防止上は特にないと思います。そのため、このような梱包を意図的な重心「操作」と考えています。今回は特に「種類差 (キャラクター毎に差がある)」のケースです。意図的な操作のタイプとしては他にも、

  • 個体差 (同じ景品で個体ごとに差がある)
  • カラー差 (AカラーとBカラーで差がある)

…等があります。このような操作の背景ですが、一時は猛威を振るった「縦ハメ」への対策の意味が大きいと思います。プレイヤーに迷いを与えることで、「縦ハメ」一辺倒のプレイを封じる狙いがあるのではないでしょうか。実際に、「Qposket」で「縦ハメ」できるケースは個人的には減っている感覚です。動きから重心を判断し、戦術を使い分けることがより重要になっています (特定の戦術だけで獲れると正直つまらないですし、その方が面白いですよね)。

重心予測ではこのような意図的な操作が確認された景品ブランド&作品タイトルについて、「重心操作」区分で警告するようにしています。「Qposket」ではこのような操作があるということを念頭に置いて、プレイ時は十分ご注意頂ければと思います。

景品名ラブライブ!サンシャイン!! Q posket -想いよひとつになれ 桜内梨子/国木田花丸/黒澤ルビィ/津島善子-
梱包形式厚紙仕切り形式 (上下固定式)、 厚紙仕切り形式 (上下非固定式)
重心下/裏、中/裏
登場年月2020/1~2
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